こんにちは、五反田計画編集部のモリヤと申します。私は五反田計画編集部がある「有限会社ノオト(Webコンテンツ制作会社)」へ、2021年8月に中途社員として入社しました。
新しい会社に身を置いて早数カ月。いつも通り五反田計画の企画会議を行っているとき、ふとメンバーに問われました。
「モリヤさんはリモート入社で、かつ会社もリモート採用は初めてだったのだけど……。今だから言える困りゴトとか、あった?」
……うーん。小石につまずくことはあったかも……。
と伝えると、「今後リモート入社してくる社員のためにも、一度座談会をしてみようよ!」ということに。今回は、リモート入社反省会をお届けします!
モリヤ
緊急事態宣言下の2021年8月に中途入社。週一出社・残りをリモートワークで勤務中。Webコンテンツ制作を行う現職以前は、紙媒体の編集部にて活動。
スギヤマ
入社9年目。モリヤとは同じ業務チームで、隔週定例などをともに行う。
ミズカミ
入社4年目。スギヤマ同様、モリヤと同チーム。モリヤとは同案件を抱えることが多く、交流は多いほう。
イトウ
入社4年目。モリヤとは別チームで、五反田計画編集部以外の接点はなし。
どんな人と一緒に働くの? 入社前の困りゴト
会社のことを事前に調べていたのですが、ノオトのホームページには「スタッフ紹介」のページがあるじゃないですか?
- モリヤ
- ミズカミ
ありますね。
中小企業だと、スタッフ紹介ページを設けている会社、結構あるかも。
一緒に働くメンバーはどんな人?という単なる興味もありましたけど、出社の機会が少ないので、毎日会ってだんだん覚えていく……という段階が踏めないのが不安で。あのページは役に立ちましたね。
- モリヤ
- イトウ
ちょ、ちょっと待って……(笑)。あのページってみんな入社直後に作っているんだよね。今は色々変わっているかも(笑)。
- ミズカミ
あのページが活用されることがあるとは……! 新入社員が入るタイミングで、定期的に更新しておいた方がいいかもしれないですね。
- イトウ
会社にもよると思うのですが、うちみたいな編プロは、取材/編集/執筆など業務がかなり属人的で、正直、社員のパーソナリティって仕事では必要ないじゃないですか。それでもやっぱり気になるもの?
「自分の居場所になる」と思うと、どういう人たちと同じ会社を背負ってやっていくのかなというのはやはり気になりましたね。
- モリヤ
- スギヤマ
在職中の社員は、新入社員を受け入れるだけでなく、自己開示も大切になってくるんですね。
- イトウ
一人一人のパーソナリティなんて大して重要じゃないだろうと思っていましたが、リモート環境だと相手が見えづらいからこそ、そこに対するケアも考えておく必要がありますね。
この“間”はいったい何⁉︎ コミュニケーションの困りゴト
- スギヤマ
うちは週に一回当番制で出社する決まりがあるけれど、基本的に出社自由じゃないですか。
入社当初はやっぱり会社に多く直接行こうと思った?
当時、感染が拡大している状況だったので……。他の社員にも「今はあまり来ない方がいいんじゃない」と気遣っていただきました。
- モリヤ
- スギヤマ
会社に行きたくても、状況的に厳しかったんですね。
でも、週一の出社タイミングで声をかけてくれる社員がいるのはありがたかったですね。
- モリヤ
- ミズカミ
私はちょうどモリヤさんが入社した日に出社していたので、近所でテイクアウトしてランチをしました。そこでメンバーの入社順や年齢などをあらかた話しましたよね。
メンバーの顔と名前はホームページで覚えたけど、それぞれの関係性などがわからなかったので、とてもありがたかったです。
- モリヤ
- イトウ
入社直後に全社員でオンライン歓迎会もしましたよね。あれはどうでしたか?
みなさんと顔合わせできて嬉しかったし、みんな揃うとこんな雰囲気なんだというのがわかってよかったですね。
- モリヤ
- スギヤマ
でも情報量多すぎですよね、全員集まると。誰が誰だかわからなくなりそう。
オンラインだと、誰か1人がしゃべっているのをみんなで聞くみたいな状態になるじゃないですか。そうすると、その人個人のことはわかるけど、この人とこの人はどういうキャッチボールをするのかなという部分はわからなくて。
出社が当たり前だった頃に比べると、人間関係の把握が難しいなと感じましたね。私の性格なのかもしれないですが、どういうコミュニティなのかをちゃんと知りたいなという気持ちがあったので。
- モリヤ
- イトウ
コミュニケーションの面で、他に困ったことってありました?
最初は、ミーティングなどでの会話の距離感が分からないから困りましたね。対面でも最初は緊張するものですが、オンラインだとより一層会話のテンポやノリがわからない。皆さんは、私に対してそう感じませんでしたか?
- モリヤ
- イトウ
メンバーが急におちゃらけたりするじゃないですか。我々にとっては普通ですけど、初めて見る人にとっては「これは一体何?」って困惑するんじゃないかな……とかは思いましたね(笑)。
- スギヤマ
お互いがわかっているからこそできるコミュニケーションってありますよね。
おちゃらけは、緊張が和らいで逆にありがたかったです(笑)
むしろ「無言の状態」――いわゆる“間”の方が怖かったかも。
- モリヤ
- ミズカミ
議論中に急に全員無言になったりするあれですか?
そうですそうです。
もちろん、対面であれオンラインであれ、ミーティング中に沈黙する瞬間って、普通にあるじゃないですか。私は前職もコロナ以降からリモート環境になったので、オンライン沈黙に初遭遇したわけではないんですけど……。どういう組織なのかわかっていない頃は、これが「考え中の間」なのか「スベって生まれた間」なのか、わからなくてちょっと怯えてました(笑)。
- モリヤ
- スギヤマ
対面の時も沈黙があるけど、それとは何が違うんだろうね。
相手が平面的にしか見えなくて、場の空気がわかりづらいというか。
- モリヤ
- イトウ
暗黙知の話なんですよね、きっと。社員同士では暗黙でシェアできていることだけど、それが分からないから……。
まさにそうですね。わざわざ言語するほどでもない知識というか。これは本人がだんだん慣れてくしかないとは思うんですけど、リモート環境だとより時間がかかった気がしますね。
- モリヤ
- スギヤマ
まあ確かに、よく知らん人が画面の向こうで黙っていたら怖いですよね(笑)。
- ミズカミ
円滑にコミュニケーションしたいと思うと、初めのうちは下手なことはできないですもんねえ……。
これって誰に聞いたらいい? 業務での困りゴト
- イトウ
うちでは3〜4人で編成された、同じ業務を担うチームが複数あって、モリヤさんはその中の1つに所属してもらうことになりました。「チーム制がある」っていうのは嬉しかったですか? 会社にただ放り込まれるよりも、チームがあれば、質問など「頼る」ハードルが下がるのでは……という考えがあったのですが。
なるほど。確かに疑問はチームの人に聞けばいいと思えたのは良かったです。ただ……実際は「じゃあ、この疑問はチームの誰に聞こう」ってなっていました。
- モリヤ
- スギヤマ
それはありますよね。チーム内でも、誰がどの情報持っているのか分からないし……。
かつ、チャットでチームメンバー全員にメンションをつけて聞くのも申し訳ないな〜という気持ちもあり。
- モリヤ
- ミズカミ
チャットでメンションつけて……って結構勇気いりますよね。
タイミングを選ばず行えるテキストコミュニケーションの方が得意な方もいるかとは思います。
私の場合は、対面だったら様子を伺って「あのー、すみません」で済んでいたのが、相手の状況がわからない状態でお伺いを立てなくてはならないハードルがありましたね。
- モリヤ
- ミズカミ
「お忙しいところすみません!」って、いちいち打つのも疲れてきますよね……。
それから、私が気になっていたのは、私が経験者枠として採用されていたことで。
完全な未経験者だったら、How toをまとめたマニュアルがあれば、逆に教えやすいと思うんです。でも経験者の中途採用だと、個々に合う教え方とかをしなきゃいけなくなりますよね。新人の知識の塩梅を把握するのは難しいだろうなと思っていました。実際「どう教えたら」ってシーンはありましたか?
- モリヤ
- ミズカミ
あったかも。特にモリヤさんは紙媒体編集からWeb媒体編集への転職だったので、「どこがわかって、どこがわからないのかな?」というのは手探りでしたね。業務を進めながら色々質問をしてもらいましたよね。
事前に「どんどん聞いてください」と言ってもらったのはありがたかったですね。本当になんでも聞いていました。定例のたびに、業務量もまめに心配していただいていましたし。おかげさまで抱え込んでヤバいみたいな状況には今のところなっていません!
- モリヤ
- イトウ
「なんでも聞けた」とおっしゃっていましたが、それはモリヤさんだったから?
「なんでも聞いてね」に救われたなとは思いつつ、私自身、そもそも難なく聞けるタイプではあると思います。もしかしたら「申し訳ない」と思って頼れない人もいるかもですね。リモート環境だと尚更。
- モリヤ
- イトウ
出社していた頃よりも、意識的にこちらから働きかけないといけないですね。大丈夫かどうかの確認を定期的にしてあげる。
ただ、ダメでも大丈夫って言っちゃう人っているじゃないですか。そういう人っていくら聞いてねって言っても聞けないと思うんで、難しいですよね。
- モリヤ
- スギヤマ
わかるわ〜。お互いに自己開示が上手じゃないと、リモート環境下だとなかなか難しいかもね。
そうですねえ。私も今後入ってくる新人さんには積極的に働きかけていきたいなと思います。今日は色々お話を聞いてもらってありがとうございました。
- モリヤ
- イトウ
こちらとしても、リモート環境下で新人さんにしてあげたいことが見えてきましたね。
- スギヤマ
出社形態だけでなく働き方もどんどん変わっていくと思うから、都度フィードバックを受けて調整していくのが良さそうですね。
今後ももっとお話ししましょうね〜! 雑談も!
- ミズカミ
終わりに
というわけで、私の私による私(と会社)のためのリモート入社反省会は終了。在籍社員と新入社員で感じ方が違う部分もあり、発見も多い1時間でした。今回の内容は、あくまで私個人が感じたことです。誰にでも当てはまるものではないですが、少なからず不安に感じる新人さんは多いのではないかと思います。あなたの会社でもリモート入社の新人さんとの座談会、ぜひやってみてはいかがでしょうか?
文/モリヤワオン(ノオト) 編集/ノオト